1. VR180用カメラワーク移設
元になるMMDがある場合、そのカメラワークをVR180に移すことが可能です。
そのための手順を本節で示します。
そのための手順を本節で示します。
サンプルはMikuMikuDanceに標準添付の「サンプル(きしめん).pmm」を少しだけ弄ったもので示します。
VR180のために新規にpmmを作る場合は、本節の内容を読み飛ばして構いません。
[メモ] MMDでは、カメラ操作と物体操作とはいろいろ概念が違います。本来ならカメラワークはカメラ操作の中で行って完結すべきだと思うのですが、今回使わせていただく EquirectanglerX.x(v1.1) とその補助ファイルの組み合わせにおいて、さらにカメラワークを組み込むのは困難そうでした(=うp主にそこまでの技量がなかった)。そこで、その外側に無理矢理カメラワークと等価なモデル操作を外部親を用いて実現してしまえ、というのが今回の趣旨です。うん、説明が下手で申し訳ない。
1.1. 元pmmでのカメラワーク変更
VR180での最終的なカメラワーク調整は後で行うことができます。しかし、使い慣れた通常カメラでできるだけカメラワークを整えておいたほうが、最終的なカメラワーク調整が楽です。
下記の方針に従ってカメラワークを調整し直したpmmを、サンプル(きしめん).pmm から 改名して 325-301.pmm とします。
下記の方針に従ってカメラワークを調整し直したpmmを、サンプル(きしめん).pmm から 改名して 325-301.pmm とします。
1.1.1. 視野角固定
VR180でのカメラワークでは、常に半球全体を描画するため、視野角(画角)という概念がなくなります。そのため、視野角を変更しての画作りは今のうちに排除しておく必要があります。パースが付いた状態で、視野角を全編にわたって固定にしてください。その状態で映像が納得のいく形になるよう、カメラの位置・回転・距離を変更してください。視野角の値は、経験上、30°固定ぐらいがお勧めです。(私は30°ぐらいから45°ぐらいの間の値を使うことが多いです。325-301の例では35°です。)
(325-301の第0フレーム)
1.1.2. カメラ角度は±180°まで
カメラの回転角度について、±180°以上の値は、後述するカメラワーク変換で無効にされてしまいます。今のうちに、角度については、±180°未満になるようにカメラワークを修正しておきましょう。
[メモ] うp主はカメラワークを補間曲線で動かすことがほぼないので検証する気なしw
VR180に対しては、相性の悪いカメラ効果用MMEがあります。特に、カメラの方向を変えると効果が色合いが変わるようなMMEはよくないです。これは、EquirectanglerX.xがカメラ方向を5回変えて撮影を行うからです。それらを貼り合わせるときに色違いなどが境界に発生します。
私はMMEをそれほど用いないのでどれがOKでどれがNGかよくわかりません。VR180になったときにあまり意味のないMMEは今のうちに削除しておいたほうがよいでしょう(レンダリング時間も短縮できるでしょう)が、わからなければとりあえずそのままでもいいと思います。
私はMMEをそれほど用いないのでどれがOKでどれがNGかよくわかりません。VR180になったときにあまり意味のないMMEは今のうちに削除しておいたほうがよいでしょう(レンダリング時間も短縮できるでしょう)が、わからなければとりあえずそのままでもいいと思います。
私の好きなdiffusion7.xや、xdof.x等は相性の悪いMMEです。本来は削除しておいたほうがよいです。ただ、今回説明していく方法では、貼り合わせ時にぼかしをいれるようにしたので、だいたいのMMEは(継ぎ目の境界がばれにくくなるぐらいの)対応可能だと思います。
1.1.5. ボーン追従
カメラワークによっては、ボーン追従している場合があるかもしれません。ボーン追従なしで希望のカメラワークが実現できるのなら、今のうちにそう変更しておいたほうが後の作業が楽です。ただ、できなくはないです。
325-301の例 https://youtu.be/33KdPGdBSQ4 では、10秒目からの1カットは初音ミクさんのセンターボーン追従になっています。
(325-301の第300フレーム)
他にも https://youtu.be/WWntkbEm_Ug では約22秒目以降最後までずっとカメラワークはグレ子(黒パーカーモデル)のセンターに追従させています。ボーン追従させる場合でも、視野角は一定値にして映像確認しておくことを強く推奨します。全ての調整が済んだら、325-301.pmmとして保存します。
1.2. 元pmmからのカメラワークファイル保存
ボーン追従をしている場合は、ボーン追従区間の開始フレームと終了フレーム、およびそのときの追従先(モデルとボーン)を全てメモしておきましょう。325-301の例では、
300f-408f, 初音ミクv2e00(モデル)のセンター(ボーン)
が覚えておくべきボーン追従カメラワークの情報です。
1.3. VR180へのカメラワークファイル変換
VMDファイルエディタとそのプラグインを使います。
・VMDファイルエディタ (あきら / seriousakira 様)
カメラワークは、距離、位置、回転、視野角、パースで構成されています。このうち、視野角とパースは固定のはず。ここでは、距離、位置、回転を分離して、モーションファイルに変換します。「VR180視点f16」モデルに適合するようにモーションファイルを作成します。
下記は、 325-301-camera2D.vmd をVMDエディタで表示してみた様子です。
1.3.1. カメラワーク表現モデルファイル
カメラワークを移す先のモデルには、うp主の作った「VR180視点f16.pmx」を用います。(後の2.2.節で登場します。ここでは紹介のみ)
1番目から4番目のボーンに対応するモーションファイルをこれから作成します。
1.3.2. カメラワークをモーションに変換
この作業はVMDファイルエディタとそのプラグインで行います。(編集については、google spreadsheet や excel に慣れてる方はcsvにしてそちらで行ってもよいでしょう)
VMDファイルエディタに 325-301-camera2D.vmd をドロップします。[カメラ]以外のウィンドウが現れた場合は関係ないので閉じて構いません。
メニューから、編集⇒プラグイン⇒カメラ→モーション変換プラグイン⇒設定、を選びます。現れた設定ウィンドウで、
・カメラの位置X/Y/Z:▽移動
・カメラの回転X/Y/Z:▽回転
・カメラの距離:▽距離
と設定して、OKをクリックします。
メニューから、ウィンドウ⇒モーションウィンドウを開く、を選ぶと作成されたモーションを確認できます。
[カメラ]のほうはもう不要なので閉じておきます。
メニューから、ファイル⇒csv形式で保存、を選んで[モーション]の内容を保存します。ここでは 325-301-cameramotion2D-f16.csv とします。
[モーション]も閉じていったんVMDエディタを空にします。325-301-camera2D.vmd は保存しないで破棄しましょう。そのあと、先ほど保存したcsvファイルをドロップして開きます。(必ずこうしてください。そうでないと後でハマります)
ここからは、作ったカメラワークにボーン追従があるかないかで作業内容が変わります。
【ボーン追従がない場合】
このままVMDとして保存します。メニューから、ファイル⇒名前を付けて保存、としてください。これで1.節の作業は終了です。
次の2.節 2Dカメラワーク作成 に進みましょう。
[memo] (例えば、雑ですが325-301-cameramotion2D-f16.csvにおいて、300フレームと408フレームに相当する6行を削除すればボーン追従がないカメラワークとなります。305-507-▽移動回転距離.vmdとして保存します)
【ボーン追従がある場合】
以下、4回作業をして、ボーンごとにモーションファイルを作成します。VMDエディタの操作は各自で頑張ってください。ボーン名をクリックするとソートできるので、以下の削除作業で便利でしょう。
▽移動
1. ▽移動 行以外を削除
2. ボーン追従中に相当する行の位置X/Y/Zの値を0に変更
3. 325-508-▽移動.vmd として保存
▽回転
1. ▽回転 行以外を削除
2. 325-508-▽回転.vmd として保存
▽移動follow
※ちょうど「▽移動」とあべこべになる形の作業です。
1. ▽移動 行以外を削除
2. 編集⇒名前の一括変更[モーション] で、「▽移動」を「▽移動follow」に全変更
▽距離
1. ▽距離 行以外を削除
2. ボーン追従に相当する行の位置Zの値を0に変更
3. 325-508-▽距離.vmd として保存
4つのvmdファイルを作成したら、ボーン追従版のほうの1.節の作業は終了です。
次の2.節 2Dカメラワーク作成 に進みましょう。
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